迂回するしかなくなった
迂回するしかなくなった
もはや無表情になってしまった僕たち。
熱い涙も出やしないさ。
迂回。
寄り道。
遠まわり。
進んでするなら、
どれも楽しいはずのもの。
ぼくら、強いられて迂回。
選択肢がもう無くなった。
普段この道がどうだったかなんて、ぼくに限ればちっとも知らない。
ここの景色がどんなんだったかなんて、ぼくには到底わからない。アフターだけしかちゃんとみてないから。
アフターは、只々温かみを失い、夏なのに、只々寒々しい、血色のない世界…心にすきま風ヒュルリと吹いたさ。
こんなことになるくらいならば、たまには迂回しておけばよかったよ、
まだ血の通っていたはずの景色を目に焼き付けるため。